PNG法線タイルテストサービス
仕様

ver 0.1.0
2014-06-30

 PNG法線タイルは,標高データから法線ベクトルを計算し,地図タイルと同様にタイル画像として保存したものです.ここで用いられている法線データの画像フォーマットは,3D描画アプリケーションではしばしば用いられるもので,一部のアプリケーションでは直接使用することができます.

 本サービスは標高タイルデータの利用の高度化を検討するための試験公開です.広く一般への永続的なサービスを目的としているものではありませんのでご注意ください.本サービスの運用は2014年度末までを予定しております.

※このサービスでは,国土地理院が提供する地理院タイル(標高タイル)および基盤地図情報(承認番号 平25情使、第284号)を元に作成した標高データを利用しています. このサービスを,Webブラウザ等で動作する地図表示プログラムから呼び出すなどして公衆回線等で広く公開する場合は,国土地理院から基盤地図情報の使用許諾を得る必要があります.

法線タイル画像

・測地系

 世界測地系(WGS84)

・投影法

 半径6378137m 球体メルカトール図法(EPSG:3857)

・スケールセット

 Googleマップで用いられているスケールセットを使用しています.

・タイルリソーステンプレート

http://gsj-seamless.jp/labs/elev/normal/{z}/{y}/{x}.png[?size={size}]
{z}: ズームレベル ( 0~13, ただし{size}が256以外は4~13 )
{y}: タイルY座標
{x}: タイルX座標
{size}: タイルのピクセルサイズ.17, 33, 65, 129, 256(デフォルト), 257のいずれかを指定

 [ ]内は省略可能です.
 取得できるタイルの最大範囲は,z=13の場合で,Y=2928~3621, X=6889~7618です.

・タイルファイルフォーマット

 PNG 24ビットRGB

・画素の値の内容

 PNG法線タイルの画素の色と法線ベクトルの対応は以下のとおりです.
 各軸の正方向は,x軸が東方,y軸が南方,z軸が鉛直上方です.

 法線タイルの画素の色 内容  法線ベクトルと対応
R値 0~255の数値で法線ベクトルのx成分を表す  R=0 → -1 
R=255 → +1
G値 0~255の数値で法線ベクトルのy成分を表す G=0 → -1 
G=255 → +1
B値 0~255の数値で法線ベクトルのz成分を表す B=0 → -1 
B=255 → +1

 法線データが求められなかった場合は,ほぼ水平をあらわすRGB = (128, 128, 255)を使用しています.

・サイズ指定

 クエリパラメータ内の{size}でタイルのピクセルサイズを指定することができます. 指定がない場合はデフォルトの256(px)となりますが,この場合は各セルの値はセルの北西端を表し,タイルの東縁および南縁の法線を表現することができません. {size}に17,33,65,129,257のいずれかを指定すると,タイルの最終列および最終行は,タイルの東縁および南縁の法線を表すものとします (すなわち,隣のタイルと法線の値が重複します).

・エラー

 PNG法線タイルが存在しない場合は,404 Not foundが返されます.
 パラメータが不正の場合は,400 Bad Requestが返されます.

・例

 以下は富士山周辺(z=9, y=202, x=453)で取得できるPNG法線タイルです.

http://gsj-seamless.jp/labs/elev/normal/9/202/453.png

補足

 法線の計算は,ズームべレベルの14の標高データをm単位で四捨五入したものを元に計算しています.また,計算方法は,その地点と,東隣及び南隣の標高値を使用する簡略法です.なお,各ズームレベルでは,そのズームレベルでの標高データを元に法線を計算しています.

問い合わせ先

産業技術総合研究所 地質情報研究部門 シームレス地質情報研究グループ 西岡 芳晴 y-nishioka@aist.go.jp