2019/11/1更新
 ドラッグ&ドロップマップ(DDマップ)仕様には,JSONフォーマットの仕様と,それを利用するための規定が含まれます.

バージョン


0.2.3 ( 2019-11-01 )

JSON


 記述方式はRFC 8259で規定されているJSON形式を使用します.
 JSONファイルの拡張子は'json’,MIMEタイプは 'application/json'を使用します.

地図データに関する情報の授受


 DDマップでは,HTMLのドラッグ&ドロップAPIを使って地図データに関する情報を授受します.情報を渡す側のウェブサイトをDDマップストア,受け取る側のウェブサイトをDDマップビューアと呼びます.
 授受される情報の形式には以下の3種類があります.
  • JSONテキスト
  • JSONファイルへのリンク
  • JSONファイル
  •  いずれの形式も,DDマップビューア内でJSONテキストに変換されて利用されます.JSONテキストが表現する内容は次項のMapLayerオブジェクトです.
     3種類の形式のうちの最初の2つ(JSONテキスト,JSONファイルへのリンク)はウェブサイト上のオブジェクトやテキストとして提供され,それらを総称してDDマップアイコンと呼びます.最後のJSONファイルは,ウェブブラウザではなく,ファイルエクスプローラ等のローカルアプリケーションが情報を渡す側になります.

    MapLayerオブジェクト


     MapLayerオブジェクトの属性は以下の通りです.
    名称データ型内容省略とデフォルト補足
    urlURLまたはURLテンプレート地図画像を取得するためのURLまたはタイルURLテンプレート*1必須文字列内にキーワード"{z}"が含まれればタイルURLテンプレート,それ以外は地図画像URLと判断されます.
    使用できる地図投影法はWebメルカトルのみです.
    title文字列地図のタイトルデフォルト値 無しトップオブジェクトとして使用するときは指定することを推奨します.
    例)"20万分の1地質図幅「伊勢」"
    minZoom非負の整数ズームレベル最小値デフォルト値 0
    maxZoom非負の整数ズームレベル最大値デフォルト値 18
    bounds配列緯度経度範囲.
    360度形式の数値で表した [ [ 南, 西 ], [ 北, 東 ] ] 形式)
    デフォルト値 無しurl属性で地図画像URLを指定した場合は必須です.
    attribution文字列帰属を表すHTML文字列デフォルト値 ""著作権者ないしタイルプロバイダーの要請に対応するために使用します.
    地図ビューア上に表示される等が期待されます.
    minNativeZoom非負の整数タイルリソースが利用できるズームレベル最小値デフォルト値 無しurl属性でタイルURLテンプレートを指定した場合に使用されます.
    この値以下で,minZoom以上のズームレベルのタイルは,レベルが minNativeZoomのタイルから自動的に生成されることが期待されます.
    maxNativeZoom非負の整数タイルリソースが利用できるズームレベル最大値デフォルト値 無しurl属性でタイルURLテンプレートを指定した場合に使用されます.
    この値以上で,maxZoom以上のズームレベルのタイルは,レベルが maxNativeZoomのタイルから自動的に生成されることが期待されます.
    legendURL凡例情報を表示するためのURLデフォルト値 無し形式はpng,jpg, gif,svg,htmlが想定されます
    legendDataURLJSON形式等の凡例データを取得するためのURLデフォルト値 無しlegend属性よりも構造化された凡例情報に使用され,ポイント情報の表示等に使用されることが期待されます.
    pointURLテンプレート位置に関連付けられた情報を取得するための凡例情報URLテンプレート*2デフォルト値 無し
    altMapLayerオブジェクトファイルタイプが使用できない場合の代替デフォルト値 無し

    *1 タイルURLテンプレート

     地図タイルのURLを生成するための文字列で,"{x}", "{y}", "{z}"のキーワードを埋め込むことができます.これらのキーワードは,DDマップビューアの中で実際の値(タイル座標,ズームレベル)に変換されて使用されます.
    (例) 20万分の1日本シームレス地質図V2 Web API タイルサービス
    https://gbank.gsj.jp/seamless/v2/api/1.2/tiles/{z}/{y}/{x}.png

    *2 凡例情報URLテンプレート

     凡例情報のURLを生成するための文字列で,"{lat}", "{lng}", "{z}"のキーワードを埋め込むことができます.これらのキーワードは,DDマップビューアの中で実際の値(360度表現の緯度及び経度,ズームレベル)に変換されて使用されます.
    (例) 20万分の1日本シームレス地質図V2 Web API 凡例取得サービス
    https://gbank.gsj.jp/seamless/v2/api/1.2/legend.json?point={lat},{lng}

    補足

    複数のレイヤをまとめたり,木構造を表現する機能はありません.

    DDマップビューア


     DDマップビューアは,未知のキーを存在しないかのように扱わなければなりません.また,キーの値が無効な場合は,その値が存在しかないかのように扱わなければなりません.必須のキーの値が無効な場合は,そのデータ自体が無効であるとして,処理を中止しなければなりません.

    タイルファイルフォーマット

     MapLayerオブジェクトのurl属性で利用できるタイルファイルフォーマットとしては,png, gif, jpegへの対応を必須とし,svg, htmlへの対応を推奨します.これら以外のフォーマットに対応することは妨げません.alt属性での指定も含め,対応できるフォーマットがまったく見つからなかった場合は,ユーザへの情報提供を推奨します.

    バージョン履歴


    バージョン日付概要
    0.2.3(2019-11-01)凡例情報URLテンプレートに{z}キーワードを追加
    0.2.2(2019-09-20)DDマップビューアの対応ファイルフォーマットにhtmlを追加
    0.2.1(2019-08-07)一部用語の変更,文章表現の改善
    0.2.0(2019-07-24)単一画像レイヤ対応
    0.1.0(2019-06-24)最初のバージョン